今回は、ホイール塗装から外れますが、足回りやフェンダー、バンパー、ワイパー周りなんかによく使われている、「未塗装樹脂パーツ」のメンテナンス・コーティングについて。
四駆系だと、けっこうデカい部分が未塗装樹脂だったりします。新しく出てくる車種でもよく使われていますよね。
自分の車は輸入車の四駆タイプ。なかなかの割合を未塗装樹脂パーツが占めている車種です。
自分の場合、安い「アーマオール」を使ってきたんですが、ホイール塗装用のアクリルスプレー、ウレタンスプレー、ミッチャクロンなど必要な材料を買い込むときに、一度使ってみたいと思っていた「ワコーズスーパーハード」をついでに買ってみたんです。
>> 詳しいホイール塗装作業の記事
素人の自分が、アクリルラッカーと2液性ウレタンの缶スプレーを使ってホイールをマットブラックに塗装した時の作業内容を詳しく書いています。中古ホイールをヤフオクで購入、洗浄、足付け、マスキング、脱脂、ミッチャクロン、アクリルラッカースプレー塗装、乾燥、3液性ウレタンスプレー塗装、コーティングまで詳細に書いています。
結論から言ってしまうと、
「ワコーズスーパーハード」、未塗装樹脂にはこれが最強。(アーマオールとこれ意外やったこと無いですが…)。でも価格がな・・・。
そんな内容です。
ちょっと長くなってしまったので、読み飛ばす人は目次をご利用下さい。
目次
白くなってしまった未塗装樹脂パーツをリフレッシュ&保護
うっすらと白く、白化しまった未塗装樹脂部分。なんともみすぼらしく見えてしまうんですよね・・・。
皆さんはどうメンテナンスとかコーティングしてますか?
激落ちくんとかのメラニンスポンジでこすったり、靴墨だとか、ゼロウォーターだけとか、アーマオールで保護とか・・・。
いろいろやり方はあると思うんですが、自分が少し前までやっていたのは、
洗車後、「ゼロウォーター」かけて拭き上げ、「アーマオール」で保護。
っていうやり方でした。
アーマオール プロテクタント
日焼け、色あせ、ひび割れ防止の、保護つや出し剤です。ゴム・プラスチック・ビニールレザーなど、あらゆる合成素材の保護、つや出しに最適な1本。
オゾン・紫外線によ日焼るけや色あせ、ひび割れを防止。素材につやを与え、美しさを長期間保つ。微香性。
自動車内部の、ダッシュボード、ビニールレザーの内張り、ドア部分、窓枠部分、自動車外部の。タイヤ、無塗装ウレタンバンパー、ホース、ビニール屋根部分、家庭用のプラスチック製品にも、けっこう色んな部分に使える保護&つや出し材。
アーマオール プロテクタントの使い方
表面の汚れを落としてから、布かスポンジに吹き付けて均一にのばします。汚れがひどい場合は、先にクリーナーなどで汚れを落として起きます。
必ず最後に乾いた柔らかい布で拭き取ります。
初めて使う場合は、30分ほど時間をおいて塗布と拭き取りを2〜3回繰り返すと、均一なつやに仕上ります。
※定期的なご使用をおすすめします。
というのが、公式の使い方です。
自分の場合は、洗車用のスポンジをタバコの箱ぐらいの大きさに切って、アーマオールを吹き付けて伸ばしていきます。安いので惜しげも無く、けっこうたっぷりいきます。広い部分は直接吹き付けてしまって伸ばしていきます。けっこう大胆にサクサクやっていきます。
樹脂部分はけっこうあるので、車一周を塗れたら、布で拭き取っていきます。で終わり。
数日後に強めの雨が降ったりしたら、たらーっと流れた後が付いたりすることもありますし、1ヶ月も経ったら、けっこう元の色あせた状態に戻っていたりしてます。
が、アーマオール直後は「今回も黒く引き締まったな、たっぱアーマオール最強だわ」なんて、独り言を言いながら満足していました。
そう、あいつのヤバさに直面するまでは・・・
ワコーズスーパーハードを使ってみた
和光ケミカルの未塗装樹脂用耐久コート剤。
耐熱・耐久・撥水性を兼ね備えた硬質被膜の樹脂用コーティング剤。
従来の艶出し剤と違い、主成分である珪素化合物が、あらゆる未塗装の樹脂表面にガラス状の硬質皮膜を形成し、色あせた樹脂も新品同様に蘇らせてくれる、というもの。※専用スポンジ入り。
様々な種類の未塗装樹脂に使用でき、自然なしっとりとしたツヤを精製。耐久性・耐候性に優れ、6〜12ヶ月に渡り光沢が持続。
耐熱性にも優れ、熱のかかるエンジンヘッドカバーや、サイレンサー等にも使えます。
ワコーズスーパーハードの使い方
- 塗る部分の汚れ(ワックス・つや出し剤など)を洗剤等でキレイに洗浄後、表面をよく乾燥させる。
- 樹脂が劣化し表面が白く粉状に変質している場合は、ブラシ等で表面の粉を除去します。
- 付属の専用スポンジの1ピースを切り離し、液をスポンジの黒い部分につけて、均一に塗布していきます。
- 5分程度経過したら、乾いたキレイなタオルで軽く拭きあげます。(この作業を怠るとムラになる場合があります。)
- 塗布後、1日以上は暖かい場所に置いて、よく乾燥させます。
- 塗布後、約24時間で指触乾燥しますが、完全効果は約5〜6日間。この間は、雨や水がかからないようにし、強くこすったり、洗車等はしないでください。
というのが、公式の使い方です。
そう、あれは、自分で缶スプレーでホイール塗装中、アクリルラッカー、2液性ウレタンを吹き終わり、乾燥しているぐらいの頃・・・
「もう少しでホイールを車に取り付けてかっこよくなるぞ。その前に洗車しておいて、キレイにしておこう。」ということで洗車して、缶スプレーなんかと一緒に買っていた「ワコーズスーパーハード」で未塗装樹脂部分をコーティングしてみることにしたんです。
スポンジも付いてんのか…、けっこう使いやすいなこれ。さらさらの液体なのか・・・。
アーマオールみたいなシリコンっぽくなくて、ベトベトしてなくて伸びもいいし塗りやすいぞ。薄く無いかな?
ん?でもなんかしっかり黒くなってるな、なんかすげえいい感じだ。
うまく言えないのですが、「油(シリコン)を塗ってコーティングしてる。」って言うんじゃなくて、「化学的な薬剤を塗っている。」っていう感じ?そんな感覚。
アーマオールとワコーズスーパーハードを比較
アーマオールとワコーズスーパーハードを比較してみます。
名称
ワコーズスーパーハード(以下ワ): 未塗装樹脂用光沢復元コート剤
アーマオール(以下ア):自動車用保護つや出し剤
成分
ワ: ケイ素化合物、イソプロピルアルコール、メタノール
ア:シリコーン、乳化剤、界面活性剤
価格・容量
ワ:150ml:6,480円(専用スポンジ付)
ア:300ml:999円 / 500ml:1,481円 / 3.8l:?
両者、記事の最後に載せてあるアマゾン・楽天ならもっと安いです。
使える素材
ワコーズスーパーハード:
自動車のエンジンカバー、ドアミラー、カウルトップパネル(フロントのワイパースペース)、ドアノブ
二輪車のハンドル廻り、リアフェンダー、チャンバー
などの未塗装樹脂
アーマオール:
自動車内部のダッシュボード、ビニールレザーの内張り、ドア部分、窓枠部分
自動車外部のタイヤ、無塗装ウレタンバンパー、ホース、ビニール屋根部分
家庭用のプラスチック製品
使えない素材
ワコーズスーパーハード:
ソフトトップ(幌)、シートや内装レザー(本皮革・合成皮革)、表面を光沢処理した樹脂(バイクのウインカーステー・スクリーン・装飾パネル)
アーマオール:
自動車の塗装面、布地、皮革、白木、ガラス、透明プラスチック
耐久性
ワ:6〜12ヶ月にわたり光沢が持続
ア:記載無し
製造・販売元
ワ:株式会社 和光ケミカル 【日本製】
ア:輸入元・販売元 株式会社 ナポレックス / 製造ARMOR ALL Products Corp. 【アメリカ製】
アーマオールは内容量も多くて安い!
だから、惜しげも無くバンバン使える。自分は最初小さい300mlを買っていましたが、現在は大きい500mlの方を使っています。
あと、けっこうどこでも(ホームセンターとか)売っていて、すぐに手に入れやすい。(自分の環境では。)タイヤや窓枠などゴム部分にも使える。
でもなぜ、ワコーズスーパーハードがこんなにも支持されるのかというと、ツヤもベトベトしてないって言うのもあると思うんですが、「耐久性の差」なんでしょうね。
ワコーズスーパーハードは「ケイ素化合物」って書かれてるけど、ケイ素ってシリコンですよね。なにがこんなに違うんだろう。
アーマオールは雨に当たると、すぐに筋ができてしまっていた印象だし、1ヶ月も経ったら、また白っぽくなってしまって…。
実際に塗って比較
実際に塗って比較使用と思ったんですが、自分の車は現在ワコーズスーパーハードでのコーティング状態なので、「なにか未塗装樹脂に近いもの」ということで、パソコン用の椅子のパーツを使うことにしました。
が、塗ってみて気付いたんですが、あまり色あせた状態ではなかったので、「塗った効果があまり分からない」という大失態…。
両方1回塗り。説明書通りの塗り方で塗って、5分ほど置いてからティッシュで拭いて一晩置いた状態の画像。
真ん中にマスキングテープを貼って、真ん中はコーティングなしの状態。
左が「ワコーズスーパーハード」
右が「アーマオール」
この時点でもツヤがハッキリ違います。
梨地なので、ワコーズスーパーハードの方は、マスキングの下にも入り込んでしまって残念でしたが、これは「液がサラサラしていて塗りやすい」ということを表してるのかなと思います。
耐久性を見るため、これを屋外(雨ざらし・太陽にも当たる場所)で放置してみます。
さて、10日間ほど置きました。
ワコーズスーパーハードも若干薄くなってるかなと思いますが、アーマオールはけっこう薄くなっちゃいました。
で、これを台所用洗剤と、台所用スポンジでゴシゴシ洗ってみました。
上が塗れたままの状態。ワコーズスーパーハードの部分だけキレイに水を弾いて、皮膜が残っているのがハッキリ分かります。
下の、乾かした状態の画像では、アーマオールは殆ど分かりません。
実物を見れば、「まったく残っていない状態」というわけではなさそうです。元の素材が白ずんでしまっている物じゃなかったので分かりにくいですが、けっこう白くなって劣化してしまっている樹脂パーツなら、アーマオールもまだ黒さはある感じだと思います。ムラにはなっていると思います。
ワコーズスーパーハードは、「まだまだ全然大丈夫」っていう感じだと思います。
結局、ワコーズスーパーハードとアーマオールどっちがいいのさ?
さて、いろいろ見てきましたが、結論・まとめ。
無塗装樹脂パーツを確実に・強くコーティングしたい、白くなったのを簡単に黒さを戻したい。1万円までぐらいのお金がかかってしまうのは仕方が無い。
1年に数回だけメンテナンスして、1年を通してキレイな状態を保ちたい。
という人は、間違いなく「ワコーズスーパーハード」を選びましょう。
洗車も1ヶ月に2回ぐらいはするし、無塗装樹脂部分のメンテナンスも頻繁にする。その分、1回分の費用は抑えたい。
別に、無塗装樹脂が白くなってしまっても気にしない、けど、たまには気合いを入れてコーティングしたい。
という人は「アーマオール」で。
別に、無塗装樹脂が白くなってしまっても気にしない、コーティングも適当でOK。
という人は、無塗装樹脂にもOKな、洗車の拭き取り時にふりかける簡易コーティング剤って感じかなぁ。
現在、自分の車は、ワコーズスーパーハードのコーティングが残っている状態です。もうすぐ2ヶ月ほどになりますが、まだ「ぱっと見」は全然黒いので大丈夫。
まだ、もう一回りか二回りはできるぐらい残っているので、次回もワコーズスーパーハードの残りを使用します。
ワコーズが無くなったら、アーマオールに戻してみようかな。ワコーズスーパーハードの皮膜を、アーマオールで保護する感じで。でも、それいいのかな?
結論、どちらも人それぞれのスタイルに見合った使い方があってオススメですが、耐久性を求めるなら、ワコーズスーパーハード。
ただ、値段が値段なので、安さを求めるなら、アーマオールで1年を通して頻繁にコーティングをこまめにやり直せば、その方が安くつくと思います。
自分のスタイルに合った物を選べばいいと思います。